進出企業インタビューINTERVIEW

「水は方円の器に随う」の理念で長野の地に2カ所目の新工場を建設

伸和コントロールズ株式会社

執行役員 経営企画本部長 伊藤 明徳 氏

伊那市

今回インタビューに対応していただいた執行役員 経営企画本部長 伊藤明徳様。長時間のインタビューにも関わらず終始笑顔でお答えいただきました。

2020年、長野県伊那市美篶に工場を新設した伸和コントロールズ様。
幸島会長の「水は方円の器に随う(受注に見合った工場が無いとお客様の受注が入ってこない)」という経営理念に基づき、新工場を稼働させたことで売り上げは順調に伸びているそうです。

Q1

長野県に進出を考えた理由

弊社は以前、東京都世田谷の貸工場で生産を行っておりましたが、そこが手狭になってきたため、色々な候補地の中から取得コストが安かった高遠に1984年、工場を新設いたしました。

高遠に決めた最大の理由は、当時色々な候補地を回る中で偶然立ち寄った杖突峠の茶屋からの諏訪湖、八ヶ岳、霧ヶ峰、北アルプスを一望できる景色に幸島会長がいたく感動されたからです。

おかげさまで高遠工場の方は、40年近くの間に1号棟から始まって2号棟、3号棟と増設してきたわけですけれども、6~7年ほど前から高遠工場で働く人の数に対して駐車場が全く足りないという状況になりました。

従って、この駐車場の問題やより大きなエリアで効率的に生産を行いたいという意識がありました。

また幸島会長の「水は方円の器に随う」という経営の思いから、新工場新設で生産性が向上すれば、きっとそれに見合った注文が入るだろうとも考え、思い切って伊那の新たな土地に新工場を立てることにいたしました。

-以上の理由から高遠工場を継ぎ足しで広げるのではなく、伊那の新たな土地に新工場を建てよう、となったそうです。

Q2

今回新設にあたって考慮した、長野県の魅力は何でしょうか?

高遠や伊那は峠(杖突峠)を越えたら1時間ちょっとで主要なお客様に製品を供給できる立地ということもございますし、また日本のへその部分にあり高速道路も発達しているため、関西から東北あたりまでのエリアがカバーできる場所です。

アルプス伊那工場新設に至っては地元伊那市とも大変良好な関係であったことも要因の一つで、伊那市からは新工場の土地を購入させていただくなど様々なご支援を頂きました。

-工場の新設においては将来的な市内幹線道路とのアクセス面が一つの魅力だったようです。また、伊那市とも高遠工場設置以来良好な関係を築いており、こうした地元自治体によるきめ細かなフォローも大きな魅力だったそうです。

Q3

伸和コントロールズ様では地元のお店の運営や、イベントの支援をされていますが、それら地域貢献が与える影響についてお聞かせください

弊社では杖突峠の「峠の茶屋」の運営や、高遠しんわの丘ローズガーデンの寄贈、また伊那市にもご協力いただき様々なイベント活動や支援を行ってきました。

こうした地域貢献活動をしてきたことで、間違いなく地元の皆様に認知されるようになったという実感はあります。

もちろん認知度を上げるためにやっていたわけではないのですが、結果として色々な所で当社の名前を目にしたり、あるいは何気なく社名が心に残ってくれて「ああ、伸和コントロールズさんね」と地元の方に覚えてもらえる会社に少しはなってきたかなと思います。

また、今回新設いたしましたアルプス伊那⼯場の内装の⼀部には、伊那市及び⻑野県産材・間伐材を使⽤しております。

このように様々な形で地域と関わりを持つことで、地域に愛される工場になっていきたいと思っています。

-新入社員の方に「伸和コントロールズって知ってた?」と尋ねると、「バラ園とかで知ってました」という答えが返ってくることも増えたそうです。

Q4

長野県における人材採用についてお聞かせください

高卒の人材採用については、地元における弊社の認知度の高まりとともに、地元の様々な高校から応募いただいている大変ありがたい状況です。

ただ大卒の採用は少し苦労している部分もあります。

特に現在はコロナ禍で、大学の教授への訪問がストップしている状況の中で、学生の企業探しのやり方も変わってきているのを感じます。

会社としてもこのような状況の中、「じゃあ今は何をすべきか」というような発想を持ってなければいけないなと思っています。

例えば採用を全面に出すのではなく、信州大学といい関係を構築して研究開発の進めていく過程で採用につなげるといった工夫がこれから必要になってくるのではないかと思っています。

-長野県には信州大学をはじめ、大学や研究機関も多く立地しており、これらの機関との連携が密接なこともあり、長野県の研究所立地件数は全国8位(H22~R1)となっています。これも長野県の強みの一つといえるでしょう。

Q5

アルプス伊那工場はモデル工場を目指しているとお聞きしました。今後の目標についてお聞かせください

高遠もアルプス伊那工場も、フル稼働で生産エリア面積があふれるくらいの受注を頂き、収益を伸ばしていけるようにしていきたいと思っています。

特にアルプス伊那工場は弊社のモデル工場として、生産性の高い高収益で無駄のない工場にしていけると期待しております。

-長野県では伸和コントロールズ様のような高付加価値の生産施設を支援するため、長野県産業投資応援助成金で重点的に支援を行っていく予定です。生産性の高い工場の立地を検討する際に、長野県は選択肢の一つとなるかもしれません。

Q6

今後長野県への移転を検討している企業に向けて一言メッセージをお願いいたします

長野県は長寿日本一です。

風光明媚で自然に囲まれ、山が深いと言われている長野県は人が住んだり働いたりするのに良い環境なのではないかと思います。

首都圏から短時間で結ばれるようになっていますし、交通の便も今後さらに行政の方でよくしていただけると思います。

日本のほぼ真ん中に位置するので、そこから全国に対して色々な意味で中心的な役割を果たせる土地になっていくのではないでしょうか。

-長野県はアクセスの良さ、自然の豊かさのほかにも様々なメリットがあります。伸和コントロールズ様のように全国的な拠点として活用する際の一つの選択肢として長野県を検討してはいかがでしょうか。

利用した優遇制度